〒927-1225 石川県珠洲市宝立町宗玄24-22 電話0768-84-1314
蔵紹介
石川県能登半島の珠洲市の海岸沿いにある能登最古の酒蔵「宗玄酒造」。創業は江戸中期の明和五年(1768年)で、日本四代杜氏の一つ能登杜氏発祥の蔵と言われております。
創業当初より地域の人々からは、蔵元の宗玄家の名をとって「宗玄酒」と呼ばれ親しまれてきました。今でも地元向けには漁師町珠洲の漁師たちの口に合う地元密着の酒造りに徹し、やや甘口のまろやかな酒を醸しています。その一方では高品質酒にも定評があり、特に吟醸酒の綺麗な味わいは、酒通の間で注目を集めています。
宗玄酒造の製造量は当店の取引している蔵の中では一番大きく3000石ほどありますが(現在は震災により減石にて詳細は不明)その味わいは派手ではなく、お米の味わいに重きを置いた味になっています。純米は普段の食事にお燗で合わせて飲み飽きしない旨口酒。そして純米大吟や純米吟醸はぬる燗で金沢の懐石料理にあう上品で繊細な味のお酒になっています。当店でも「金沢に旅行して飲食店さんで宗玄を飲んで美味しかったので探して買いに来ました」と言われるお客様も結構おられます。
宗玄で使われている酒米は兵庫県産山田錦を始め、広島県産八反錦、石川県産石川門のほか近年では岡山県産雄町や石川県の新しい酒造好適米百万石の白などを使用しています。百万石の白などは蔵人の手で自社栽培も行っていました。また造りは基本速醸ですが、令和4醸造年度からは生モト造りも行っております。
能登半島と言えば本年(2024年)1月1日の能登半島地震。この能登半島地震では蔵の倒壊こそは免れましたが裏山が崩れ、蔵の1階が土砂に埋まるなどの被害がでました。また人気商品の一つであった隧道蔵は貯蔵に使用していました能登鉄道跡のトンネルが崩落し貯蔵商品が全て失われたと共に今後のトンネル貯蔵も不可能になったため終売となってしまいました。一時は商品の出荷も不可能かとは思われましたが、蔵人はじめパート社員の中にも人的被害は無く、インフラ(電気、水道)が復旧し始めると瓶洗いや瓶詰めができるようになりタンクで震災被害を免れたお酒が順次出荷されるようになり、例年通り9月には令和6醸造年度の造りも始まりました。そして9月20日からの豪雨災害による断水の影響で一部酒造りを中断しなければならない中、酒造りをしている状況です。
2024/10/26